書誌事項
- タイトル別名
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- Aggravation of Epilepsy by Valproate Sodium in a Child with Cryptogenic Localization-Related Epilepsy
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抄録
Valproate sodium (VPA) により発作と脳波の悪化を認めた潜因性局在関連性てんかんの3歳女児を経験した. 入院時には複雑部分発作とミオクロニー発作の直後に複雑部分発作が続く複合発作の存在が発作時脳波で確認された. ミオクロニー発作には左右差はなかったが, 発作時脳波では左半球優位に多棘徐波を認めた. 発作間欠期脳波では焦点性棘波と睡眠時に広汎性棘徐波が頻回に認められた. VPAを開始, 増量すると, 脳波の広汎性発射が著増し, 従来の発作の増加だけでなく単独のミオクロニー発作が新たに出現した. VPAを減量・中止し, carbamazepineに置換したところすべての発作は消失し, 脳波の広汎性発射は消失した. この間VPA脳症, 中毒症状, 代謝異常を示唆する所見は認められなかった. VPAによる逆説的効果と考えられた.
収録刊行物
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- 脳と発達
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脳と発達 43 (1), 51-55, 2011
一般社団法人 日本小児神経学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680494799616
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- NII論文ID
- 10027865734
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- NII書誌ID
- AN0020232X
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- ISSN
- 18847668
- 00290831
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可