ギョウジャニンニク伏せ込み栽培における萌芽期の系統間差

  • 音喜多 啓秀
    北海道大学大学院農学研究院生物資源生産学部門園芸学研究室
  • 前田 智雄
    弘前大学農学生命科学部園芸農学科
  • 嘉見 大助
    独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センター
  • 中野 英樹
    北海道大学北方生物圏フィールド科学センター
  • 鈴木 卓
    北海道大学大学院農学研究院生物資源生産学部門園芸学研究室
  • 鈴木 正彦
    北海道大学大学院農学研究院生物資源生産学部門園芸学研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Variations on Sprouting Times of Allium victorialis L. subsp. platyphyllum Hulten in Forcing Culture
  • ギョウジャニンニク フセ コミ サイバイ ニ オケル ホウガキ ノ ケイトウ カンサ

この論文をさがす

抄録

北海道を中心に31地域から採取し, 栄養繁殖により増殖させたギョウジャニンニク(Allium victorialis L. subsp. platyphyllum Hulten)における萌芽期早晩性の系統間差について, 2005~2007年にわたり調査したところ, 極早生系統および極晩生系統の存在が新たに明らかになった. これら萌芽期の異なる系統について, 2005年および2006年の11月に掘り上げ, 低温処理(0℃, 1ヶ月間)後に温室(25℃)内に伏せ込んで加温を行った結果, 人為的な休眠打破後の伏せ込み栽培においても, 露地と同様に萌芽の早晩性が再現された. 草丈および萌芽率は早生系統が優れており, 休眠および休眠打破の程度が系統間で異なった結果であると推察された. 従って, 休眠の深度および休眠導入期が萌芽期早晩性に影響しているものと思われた. 萌芽期早晩性の異なる系統を冬季の伏せ込み栽培に利用することで, 収穫期間の拡大および効率的な栽培が可能となり, 今後さらに商業栽培が拡大すれば自生地での乱獲の抑制にも貢献できるものと考えられた.

収録刊行物

参考文献 (29)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ