反復する肺炎で発見された18歳若年者肺粘表皮癌の1例

  • 宮原 尚文
    福岡大学外科学講座 呼吸器・乳腺内分泌・小児外科
  • 濱武 大輔
    福岡大学外科学講座 呼吸器・乳腺内分泌・小児外科
  • 宮原 聡
    福岡大学外科学講座 呼吸器・乳腺内分泌・小児外科
  • 濱中 和嘉子
    福岡大学外科学講座 呼吸器・乳腺内分泌・小児外科
  • 白石 武史
    福岡大学外科学講座 呼吸器・乳腺内分泌・小児外科
  • 岩崎 昭憲
    福岡大学外科学講座 呼吸器・乳腺内分泌・小児外科

書誌事項

タイトル別名
  • A case report of pulmonary mucoepidermoid carcinoma in an 18-year-old male, identified due to recurrent pneumonia

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抄録

症例は18歳,男性.右下葉に限局した肺炎を繰り返していたため胸部CT検査を施行したところ,右下葉S8中枢側に20mm大の腫瘍性病変を認めた.気管支鏡検査では右底幹気管支B8-10入口部を閉塞する表面不整な腫瘍を認め,生検で肺粘表皮癌と診断された.画像的にリンパ節転移,遠隔転移を認めず手術適応と判断したため,右下葉切除術およびリンパ節郭清(ND2a)を施行した.術後の病理検査で低悪性度肺粘表皮癌,pT1N0M0 stage IAと診断された.低悪性度肺粘表皮癌では比較的若年発生の報告も多いが,20歳以下の発症は極めて稀と考えられる.本症例のように若年者であっても反復する肺炎を認める際には肺癌も念頭において診察にあたる必要があると考えられた.

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参考文献 (31)*注記

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