骨病変を認めた成人T細胞白血病の3例

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  • Three Cases of Adult T Cell Leukemia with Bone Lesion

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抄録

【はじめに】今回我々は,骨病変をきたした成人T細胞白血病(ATL)の3症例を経験したので報告する.【症例】症例1.71歳,男性.ATLの加療中に背部痛と下肢筋力低下が出現し画像検査でL3の椎体の溶骨性病変を認めた.放射線照射を施行し症状の改善を認めた.症例2.55歳,男性.ATLの加療中,右下腿と両手指の疼痛が出現した.画像上,多発性溶骨性病変(左右手指骨,両脛骨)を認め,放射線照射とゾレドロネート投与を併用した結果,疼痛の改善と著明な仮骨形成を認めた.症例3.63歳,男性.ATLの加療中,右足背部の膨隆と疼痛の訴えがあり画像上,右立方骨に溶骨性病変を認め放射線照射を開始した.画像上の変化は乏しいが症状の改善を認めた.【考察】ATLによる骨病変は溶骨性変化や病的骨折のためADLに支障をきたす骨病変に対して放射線照射が施行されているがビスフォスフォネート製剤との併用で疼痛緩和と病的骨折の抑制に関して有効である可能性が示された.

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