サルベージ手術後に胃管気管支瘻をきたした食道癌の1例

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  • A CASE OF RECONSTRUCTED GASTRIC ROLE BRONCHIAL FISTULA AFTER ESOPHAGEAL CANCER SURGERY

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抄録

症例は64歳,男性.左頸部腫瘤を主訴に当院を受診.精査にて胸部中部食道癌の頸部リンパ節転移と診断された.放射線化学療法により原発巣は消失したが,その後,局所再発を認め,Salvage手術が行われた.経過良好であったが,3カ月後,重症肺炎による呼吸不全を発症し当院に搬送された.CT,気管支鏡にて再建胃管と右主気管支に瘻孔形成が確認された.瘻孔へのリークによる換気不全の状態であり,緊急避難的に右主気管支にカバードメタリックステントを留置した.一時瘻孔は閉鎖されたが,ステントの破損を認め,シリコン製ステントに交換した.しかし,瘻孔の完全閉鎖は得られず,根治のためには開胸手術による筋弁充填が必要な状況であったが,全身状態不良であるため,小腸瘻造設を行い,栄養状態の改善を図り,根治手術を目指そうとした.ところが,小腸瘻造設術後に呼吸不全が悪化し,死亡した.

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参考文献 (17)*注記

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