芳香族ポリアミド微粒子の調製と機能化

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タイトル別名
  • Preparation and Functionalization of Aromatic Polyamide Particles
  • ホウコウゾク ポリアミド ビリュウシ ノ チョウセイ ト キノウカ

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抄録

4,4'-ビフェニルジカルボニルクロリドと3,3'-ジアミノベンジジンを超音波照射下,沈殿重合を行うことによって,ポリ(アミノアミド)(PAA)微粒子が得られた。これらは,平均粒子径が292nmの粒度分布が狭い球状粒子であった。次に,PAA微粒子に存在するアミノ基は高い反応性を有することから,これらを用いて3つの応用研究,1)ZnO微粒子との複合化,2)カルポン酸塩化物による表面修飾,3)ポリベンズイミダゾール微粒子の作製に取り組んだ。ZnO微粒子との複合化においては,PAA微粒子とZnO微粒子とをシランカップリング剤(SiC)を介して複合化させた。このとき,用いる反応溶媒によって,PAA微粒子上に担持されるSiCの量は大きく異なることが分かった。また,SiCで処理したPAA微粒子を加水分解および脱水縮合することによって,ZnO微粒子で被覆することができた。次に,カルポン酸塩化物による表面修飾においては,PAA微粒子をアルキル鎖長の異なるカルボン酸塩化物で表面修飾した。得られたこれらの微粒子は,水やトルエン中における分散安定性が大きく異なり,アルキル鎖長との間には密接な相関が見られた。また,ポリベンズイミダゾール微粒子の作製においては,PAA微粒子を熱処理することによってポリベンズイミダゾール微粒子に変換できた。得られた微粒子の粒子径は,PAA微粒子とほぼ同じであったが,結晶化度は大きく異なっていた。また,熱分解開始温度は425℃を示した。

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参考文献 (26)*注記

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