人工内耳装用効果についての検討―自己評価と家族による評価―

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  • Hearing abilities in post-lingual hearing impaired adults with cochlear implants evaluated by recipients and their family
  • —自己評価と家族による評価—

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抄録

成人人工内耳装用者12名に語音聴取検査, きこえについての質問紙2002, アンケート, 難聴者としての位置づけに関するVAS (visual analog scale) による評価を行った。家族にも同様のアンケートとVASを行った。語音聴取成績と失聴期間との間には負の相関が認められた。聴取成績と質問紙の評価点では聴覚のみでの単音節聴取と「わるい条件」のきこえにくさとの間に正の相関, 聴覚と視覚併用の単語聴取と「行動」との間に負の相関が認められた。アンケートではほとんどの装用者と家族が人工内耳は有効で満足であるとしたが, 維持費や騒音下での聴取などへの不満もみられた。VASは個人差が大きかったが聴取成績良好群の家族に評価は装用者に比べ有意に高く, 不良群では多くの家族が装用者より低い評価をした。装用者と家族の評価のギャップや現実的な問題が明らかになり個々の状況に即したきめ細かい対応の必要性が示された。

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参考文献 (14)*注記

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