聴性定常反応における補充現象の検討

• 窪田 俊憲

  山形大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部外科学講座

• 伊藤 吏

  山形大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部外科学講座

• 渡辺 知緒

  山形大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部外科学講座

• 阿部 靖弘

  山形県立中央病院耳鼻咽喉科

• 千葉 寛之

  山形大学医学部耳鼻咽喉科頭頸部外科学講座

• 井川 信子

  流通経済大学法学部

• 鈴木 豊

  日本海総合病院耳鼻咽喉科

• 青柳 優

  山形県立保健医療大学

書誌事項

タイトル別名

• Detecting the recruitment phenomenon using the auditory steady-state response

抄録

補充現象は, 補聴器フィッティングを行なううえで, 重要な指標の一つである。しかし, 小児難聴において周波数毎に補充現象を評価できる他覚的検査法は存在しない。この問題を解決するために, 周波数特異性の高い聴性定常反応 (ASSR) を用いた補充現象の評価について検討した。<br>補充現象を認める感音難聴者12名12耳と聴力正常者14名14耳を検討の対象とし, 40-Hz ASSRと80-Hz ASSRにおいて, 刺激音圧 (dB SL) の変化に対するASSR反応成分のpowerを比較検討した。<br>40-Hz ASSR, 80-Hz ASSR共に, 刺激音圧が15～35 dB SLにて難聴群のpowerが聴力正常群と比較して有意に大きく, 刺激音圧の増大に伴うpowerの増加の割合も, 聴力正常群と比較し難聴群で有意に大きかった。<br>40-Hz ASSR, 80-Hz ASSR共に, 刺激音圧の増大に伴うpowerの増加の割合が大きいことは, 補充現象によるものであると考えられた。

収録刊行物

• ＡＵＤＩＯＬＯＧＹ　ＪＡＰＡＮ

  ＡＵＤＩＯＬＯＧＹ　ＪＡＰＡＮ 54 (3), 222-229, 2011

  一般社団法人 日本聴覚医学会

キーワード

• ASSR
• 小児難聴
• 補充現象
• 補聴器

詳細情報

• CRID: 1390001204843262208
• NII論文ID: 10029001996
• NII書誌ID: AN00000347
• DOI: 10.4295/audiology.54.222
• ISSN: 18837301
• ISSN: 03038106
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2011296907
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可