同側鎖骨上リンパ節に孤立性スキップ転移した小型肺癌の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of small lung cancer with solitary skip metastasis of unilateral supraclavicular lymph node

この論文をさがす

抄録

症例は52歳,男性.検診CTで右上葉に12×12×7mmの結節を指摘された.原発性肺癌が疑われた.右鎖骨上に8mmのリンパ節を認め,PETで集積を認めた.肺結節および鎖骨上リンパ節の確定診断のため,右鎖骨上リンパ節生検,胸腔鏡下右肺上葉部分切除を行った.病理診断の結果,ともに腺癌でpT2aN3M0と診断した.肺門および縦隔リンパ節には転移を認めず,右上葉肺癌が右鎖骨上リンパ節へスキップ転移したと考えられた.標準外科療法の適応外と判断し,化学療法(CBDCA+PTX)を施行した.治療開始から8ヵ月で葉間に再発をきたしたため右肺全摘術を施行し,術後化学療法(CBDCA+GEM)を施行した.右肺全摘術から1年3ヵ月で右鎖骨上リンパ節転移再発を認めたため放射線療法を施行,外来通院にて化学療法(S-1)を継続中である.小型肺癌の鎖骨上リンパ節スキップ転移は稀な病態であり治療に難渋したが,その後再発所見なく治療開始から4年6ヵ月現在生存中である.

収録刊行物

参考文献 (9)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ