肺門部リンパ節に単発転移を認めた原発性食道悪性黒色腫の1例

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タイトル別名
  • A surgical case of isolated lymph node recurrence of primary malignant melanoma of the esophagus

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抄録

症例は66歳女性,4年前に原発性食道悪性黒色腫と診断され,胸部食道切除ならびに術後補助化学療法(DAC-tam)を施行した.その後,外来で経過観察中の胸部CTで,左肺門部のリンパ節腫大とPET-CTで同部位に異常集積を認めた.5-S-cysteinyl dopaも上昇し,原発性食道悪性黒色腫のリンパ節転移が疑われ手術となった.完全内臓逆位であり,脈管の走行は左右鏡面像であった.腫大したリンパ節はV1,V3,A3の間に存在し,上葉とも接していた.病変を完全切除するためにV1,V3,A3を結紮切離した.また周囲の肺も一部合併切除した.病理所見は食道悪性黒色腫のリンパ節転移であった.術後補助化学療法(DTIC)を6コース施行し,10ヵ月たった現在,再発無く経過良好である.悪性黒色腫のリンパ節転移に対し,切除が可能であれば手術は有用であると考えられた.

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参考文献 (21)*注記

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