続発性気胸として発症した薄壁空洞型子宮平滑筋肉腫肺転移の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of secondary pneumothorax due to thin-walled cavitary pulmonary metastasis from uterine leiomyosarcoma

この論文をさがす

抄録

症例は57歳,女性.1年前,子宮平滑筋肉腫に対し子宮全摘,両側付属器切除術を施行された.術後補助療法として化学療法と腟断端腔内照射を施行した.術後1年目のPET-CTで膵体部にFDG異常集積を認め,膵癌または転移性膵腫瘍が疑われた.膵体尾部切除,D1郭清を施行され,病理診断では転移性膵腫瘍と診断された.術後膵液瘻の治療中に呼吸困難を自覚し,胸部X線にて右気胸と診断された.胸部CTでは右肺中葉に約20mmの薄壁空洞と両肺下葉に約5mm大の小結節を認めた.胸腔ドレナージを施行したが,治癒しないため手術の方針とした.胸腔鏡下に観察したところ,右中葉に明らかな孔を認め,同部が原因病巣と考えられた.下葉の病変も併せて部分切除を行った.病理診断ではいずれも子宮原発巣と同様の所見であり,転移性肺腫瘍と診断した.薄壁空洞型子宮平滑筋肉腫肺転移による続発性気胸の1例を経験したので文献的考察を加えて報告する.

収録刊行物

参考文献 (24)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ