人間の言語と音楽における大脳半球優位性

• 安井 拓也

  東京大学大学院総合文化研究科相関基礎科学系 東京大学医学部耳鼻咽喉科学教室 CREST

• 酒井 邦嘉

  東京大学大学院総合文化研究科相関基礎科学系 CREST

書誌事項

タイトル別名

• Cerebral Dominance for Human Language and Music

抄録

言語は人間固有の高次脳機能であり，19世紀より大脳皮質における言語の機能局在と機能分化が提唱されてきた．現在では，脳機能イメージングを用いた研究により，機能局在と機能分化について，詳細な知見が得られるようになってきている．言語野においては，文法・読解・音韻・単語の中枢が機能モジュールとして分かれており，それぞれ左下前頭回背側部・同腹側部・上側頭回・角回縁上回に対応する．また，これら4領域は，すべて基本的に左脳優位である．一方われわれは，音楽におけるメロディーの処理について言語と比較しながら解析したところ，聴覚野において右脳優位の活動が検出された．人間固有の能力に関する高次脳機能に，このような異なる半球優位性が観察されるのは興味深い．

収録刊行物

• 音声言語医学

  音声言語医学 52 (3), 209-216, 2011

  日本音声言語医学会

キーワード

• 文法処理
• 音声処理
• 失語症
• fMRI
• MEG

詳細情報

• CRID: 1390282679876905216
• NII論文ID: 10029278501
• NII書誌ID: AN00034826
• DOI: 10.5112/jjlp.52.209
• ISSN: 18843646
• ISSN: 00302813
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2012031105
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可