胆嚢十二指腸瘻の自然閉鎖を経過観察しえた胆石イレウスの1例

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  • Gallstone Ileus with Spontaneously Closed Cholecystoduodenal Fistula—Report of a Case—
  • Gallstone Ileus with Spontaneously Closed Cholecystoduodenal Fistula—Report of a Case—

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抄録

79歳,男性.腹部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術2年後にイレウス症状で入院.既知の胆嚢結石が移動し,CT上胆嚢内空気像と炎症所見を認め,胆嚢消化管瘻による胆石イレウスと診断した.下腹部正中の小切開で開腹し,遠位回腸を切開して結石を摘出した.その後の腹腔鏡観察で胆嚢周囲に高度の炎症性癒着を認め,胆嚢および胆嚢十二指腸瘻に対する処置は行わなかった.術後経過は良好で,4カ月後の上部消化管内視鏡検査で瘻孔の閉鎖を確認した。胆嚢炎による胆嚢十二指腸瘻は自然閉鎖が期待できる場合があり,胆道系に対する治療方針は,患者の全身状態を考慮した上で決定する必要がある.

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