子宮筋腫茎捻転による続発性大網捻転症の1例

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  • A Case of Laparoscopic Resection for Omental Torsion Secondary to Uterine Myoma Torsion

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抄録

大網捻転症は急性腹症を呈する比較的稀な疾患である.術前診断は困難とされていたが,近年,腹部CT検査で術前診断された報告も散見される.今回われわれは,腹部CT検査で診断し,腹腔鏡下手術を行った1例を経験したので報告する.症例は38歳,女性.2日前からの腹痛を主訴に当院紹介受診し,腹部CT検査で,下腹部正中の腹壁直下に尾側が盲端となる渦巻き状の構造物を認め,大網捻転症と診断し緊急手術を施行した.腹腔鏡下所見では,5cm大の子宮筋腫に大網が癒着し,同筋腫の捻転による続発性の大網捻転症と診断した.腹腔鏡下筋腫核出術,大網部分切除術を施行し,術後2病日に退院した.急性腹症に際し本疾患を鑑別診断に上げることで,特徴的なCT所見から術前診断が可能な症例もある.また,腹腔鏡手術は診断的腹腔鏡,治療ともに可能であり,その低侵襲性も併せて有用であると考えられた.

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