<I>Clostridium perfringens</I>感染患者に対する治療用ウマ抗毒素製剤の存在を知っていますか?

  • 一二三 亨
    独立行政法人国立病院機構災害医療センター救命救急センター
  • 高橋 元秀
    国立感染症研究所細菌第2部
  • 諸熊 一則
    財団法人化学及血清療法研究所
  • 吉岡 早戸
    独立行政法人国立病院機構災害医療センター救命救急センター
  • 原口 義座
    独立行政法人国立病院機構災害医療センター救命救急センター
  • 加藤 宏
    独立行政法人国立病院機構災害医療センター救命救急センター
  • 小井土 雄一
    独立行政法人国立病院機構災害医療センター救命救急センター
  • 本間 正人
    鳥取大学医学部救急災害医学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Do you know the <I>Clostridium perfringens</I> antitoxin?
  • Clostridium perfringens感染患者に対する治療用ウマ抗毒素製剤の存在を知っていますか?

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抄録

非外傷性のClostridium perfringensC. perfringens)感染症により血管内溶血や代謝性アシドーシスが急速に進行し,短時間の経過で死亡した劇症型の報告例がここ数年散見される。これは,C. perfringensのα毒素により血管内溶血が進行し,貧血,腎不全から播種性血管内凝固症候群,多臓器不全へと急激に進行し,死に至ると考えられている。治療法は,必要であれば外科的処置がまず考慮され,それと並行してペニシリン系抗菌薬の大量投与や高圧酸素療法のほか,持続血液濾過透析,エンドトキシン吸着,そして血漿交換などの血液浄化法も,可能性のある治療法として挙げられているが,未だに治療法は確立されていない。C. perfringensのα毒素に対する抗毒素製剤の使用は古い歴史をもつ治療法であるが,臨床医には馴染みが薄く,学会発表や論文で治療法として取り上げられていないことが多いため,今回,啓蒙的意義も踏まえて紹介する。

収録刊行物

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (11)*注記

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