形質細胞性白血病を疑わせるほど末梢血および骨髄に著明な多クローン性形質細胞増生を伴ったAngioimmunoblastic T-cell lymphoma

書誌事項

タイトル別名
  • Angioimmunoblastic T-cell lymphoma with marked polyclonal plasmacytosis in peripheral blood and bone marrow mimicking plasma cell leukemia
  • 症例報告 形質細胞性白血病を疑わせるほど末梢血および骨髄に著明な多クローン性形質細胞増生を伴ったAngioimmunoblastic T-cell lymphoma
  • ショウレイ ホウコク ケイシツ サイボウセイ ハッケツビョウ オ ウタガワセル ホド マッショウケツ オヨビ コツズイ ニ チョメイ ナ タクローンセイ ケイシツ サイボウ ゾウセイ オ トモナッタ Angioimmunoblastic T cell lymphoma

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抄録

症例は70歳男性。2009年10月,発熱,全身リンパ節腫大,低酸素血症を呈し緊急入院した。白血球増多,貧血,血小板減少,高ガンマグロブリン血症を認め,末梢血および骨髄に形質細胞が多数出現し,形質細胞性白血病を疑わせた。しかし,フローサイトメトリー解析により形質細胞は多クローン性の増加パターンを示し,免疫固定法で血清M蛋白も同定されなかった。また,可溶性IL-2受容体高値,血清IL-6およびIL-10高値や血中EBV-DNAコピー数の増加を伴っていた。右鼠径部よりリンパ節生検を施行し,病理所見よりAITLと診断した(TCR-Cβ1遺伝子再構成あり)。CHOP療法を施行し,発熱,リンパ節腫大,血小板減少,高ガンマグロブリン血症,形質細胞増加などすべての臨床所見が改善した。多クローン性形質細胞増生を来たした明確な機序は不明であるが,本症例ではIL-6およびIL-10の高値が病態形成の一因と考えられた。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 52 (7), 563-569, 2011

    一般社団法人 日本血液学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (15)*注記

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