「本音で語ろう間欠性外斜視」視能訓練

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タイトル別名
  • Speak Out on Orthoptic Treatment for Intermittent Exotropia
  • 視能訓練

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抄録

間欠性外斜視の治療方法には手術療法、視能訓練、光学的治療があり、個々の病態に合わせて選択される。私達は以前から間欠性外斜視の斜位化を目的として視能訓練を行い、有効性について報告してきた。今回は効果的な視能訓練の方法を紹介し、訓練の様々な疑問点について検討する。<BR> 視能訓練の方法は感覚面の視能訓練と運動面の視能訓練を各症例の病態に合わせて行う。抑制があれば抑制除去訓練、次に融像訓練、並行して輻湊不全に対して輻湊訓練を行う。手術を併用する症例は術前に抑制除去訓練、術後に融像訓練を行う。<BR> 視能訓練の本音について考えると、まず訓練が成功しない原因は訓練適応を見誤ることで、微小斜視を合併する間欠性外斜視は訓練適応とならないため除外しなければならない。低年齢の症例は理解力や集中力が不足している場合、正しい家庭訓練ができないために期待する効果は得られない。子供の成長を待って開始すると有効な訓練ができる。手術を希望しないからといって訓練だけで対応することは難しい。手術が適応となる斜視角の大きな症例では、融像するために正常な融像幅では不足するため過剰な輻湊を強いることとなり、眼精疲労や斜位近視の副作用をおこす誘因となる。斜視角の大きな症例は斜視手術と訓練を併用すると効果的である。訓練の効果が長期にも持続するかについては、小児期の訓練後より成人期においても視機能が維持されていることが調査で明らかとなった。

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