オウム嘴羽病とパチェコ氏病を併発したセキセイインコの1例及び感染実験

書誌事項

タイトル別名
  • Complication of Psittacine Beak and Feather Disease and Pacheco's Disease in a Budgerigar and Experimental Reproduction of PBFD
  • オウムシウビョウ ト パチェコ シビョウ オ ヘイハツ シタ セキセイインコ ノ 1レイ オヨビ カンセン ジッケン

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抄録

約1歳齢,雌のセキセイインコに全身の顕著な脱羽と,重度の発育不良が認められた.羽軸では出血,炎症性細胞浸潤,羽上皮細胞変性・壊死,好塩基性の細胞質内及び核内封入体が認められた.羽軸を用いた従来のORF V1領域に対するPCR法では陰性,ORF C1領域に対するPCR法では陽性を示した.また,肝細胞内には好酸性のヘルペスウイルスに特徴的な核内封入体も認められた.さらに症例の羽軸の組織乳剤を使用した接種実験により,変異型オウム嘴羽病ウイルスの感染が成立することが確認された.これらのことから本症例は変異型ウイルスによるオウム嘴羽病が基礎疾患となり,パチェコ氏病との混合感染症により症状が重篤化したものと考えられた.

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参考文献 (20)*注記

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