巨大後腹膜リンパ管腫の1切除例

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タイトル別名
  • A Case of Resected Giant Retroperitoneal Lymphangioma

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抄録

巨大な後腹膜嚢胞性リンパ管腫の1切除例を経験した.症例は38歳の男性で右腹部の膨隆を主訴に来院した.腹部超音波検査で右腹部に巨大な嚢胞性腫瘤を認めた.腹部CT検査では腫瘤は下大静脈,十二指腸,膵臓,右側結腸などの圧排を認めた.有症状,確定診断もつかないことより手術を施行した.切除標本は18×14×7cmの嚢胞で内腔面には結節などは認めなかった.病理学的にリンパ管腫と診断された.リンパ管腫は小児に多く,成人での報告は少ない.特に後腹膜リンパ管腫は発生率が0.25%とリンパ管腫の中でも少ない疾患である.良性疾患ではあるが,特に有症状例は手術適応とされている.再発例や後腹膜海綿状リンパ管腫では悪性化例の報告もあり,対処に注意を要する疾患である.

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