側方滑走時のガイド修正により顎関節症状が改善した前歯部開咬患者の補綴治療

  • 昆 はるか
    新潟大学大学院医歯学総合研究科包括歯科補綴学分野

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タイトル別名
  • A Case of Lateral Guiding Teeth Correction by Prosthesis for TMD Paitent with Open Bite
  • A Case of Lateral Guiding Teeth Correction by Prosthesis for TMD Patient with Open Bite

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抄録

症例の概要:31歳の男性.主訴は,固い食品を咀嚼する際に感じる左右顎関節周囲の疼痛.咬合診査から,咬頭嵌合位での前歯部開咬,側方滑走運動時では作業側臼歯部のみの接触滑走が認められた.<br>考察:側方滑走時に大臼歯部のみが接触滑走する場合には,作業側顆頭は下顎窩から引き離されるような偏位を示し,このような挙動は関節包に障害をもたらす可能性のあることが報告されている.本症例は,前歯部開咬に伴い側方滑走時における臼歯部のみの接触滑走が顎関節症状を惹起したと診断した.<br>結論:被蓋関係から犬歯誘導は得られなかったものの,側方滑走時の作業側ガイドを犬歯―小臼歯部に設定することで,顎関節症状を改善できた.

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参考文献 (4)*注記

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