エレクトロフォーミング法と陶材によるキャスタブルセラミックス(OCC)の補強効果

  • 近藤 貴彦
    日本歯科大学新潟生命歯学部歯科補綴学第2講座
  • 畑 好昭
    日本歯科大学新潟生命歯学部歯科補綴学第2講座
  • 青柳 秀一
    日本歯科大学新潟生命歯学部先端研究センター
  • 渡邉 文彦
    日本歯科大学新潟生命歯学部歯科補綴学第2講座

書誌事項

タイトル別名
  • Reinforcing Effect of Castable Ceramics (OCC) by Electroforming Technique and Porcelain

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抄録

目的:オリンパスキャスタブルセラミックス(OCC)は,優れた物性にも関わらず破折などの問題点が報告されている.そこで,エレクトフォーミング法によるOCCの補強法として,ボンディング材および陶材の併用によるこれらの強度への影響について検討した.<br>方法:OCCの補強として,1)エレクトロフォーミング法によるゴールドフレーム(GF)にOCCを鋳接した場合(GO),2)陶材専用のボンディング材(GBO),3)およびボンディング材と陶材を介在させた場合(GBPO),4)コントロールとしてOCCのみ(O)の3×4×25 mmの試料を各6個ずつ合計24個製作し,補強効果を3点曲げ試験で検討した.それらのうち最良の結果を示した条件について,上顎左側中切歯形態試料を製作し破壊試験により評価した.<br>結果:3点曲げ試験の結果,GOの平均曲げ強さはO,GBO,GBPOとの比較において,有意水準95%で有意に高い値を示した.O,GBO,GBPO間に有意な差はなかった.破壊試験の結果,GO冠はOCC冠に比べ破壊強さが有意に高い値を示した(P<0.01).<br>結論:ボンディング材および陶材によるOCCの補強効果が認められなかったが,GO冠での破壊試験の結果からエレクトロフォーミング法によるゴールドコーピングは,OCCに対して補強効果が期待できることが示唆された.

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参考文献 (36)*注記

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