リンガライズドオクルージョン用ブレードティース起始部の形態が食品破砕に及ぼす影響

  • 八子 誠一郎
    日本歯科大学新潟生命歯学部歯科補綴学第 1講座
  • 小出 馨
    日本歯科大学新潟生命歯学部歯科補綴学第 1講座
  • 佐藤 利英
    日本歯科大学新潟生命歯学部歯科補綴学第 1講座
  • 川村 真之
    日本歯科大学新潟生命歯学部歯科補綴学第 1講座

書誌事項

タイトル別名
  • Influence of the Base Form of Bladed Teeth for Lingualized Occlusion on Crushing Food

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抄録

目的:本研究の目的は,リンガライズドオクルージョンを付与する場合に使用するブレードティースの起始部の形態が食品破砕時の義歯への荷重量に及ぼす影響を明らかにすることである.<br>方法:実験はブレード先端からブレード基底面の起始部に線角と点角を明瞭に付与したブレードティース(BTC)とブレード先端からブレード基底面へ向かう陥凹した自然移行形態を付与したブレードティース(BTR)の2種類間で,性状の異なる代表的な4種の食品(ニンジン,ピーナッツ,カマボコ,タクアン)をシミュレーター上で測定して比較検討した.<br>結果:各種食品破砕時に上下顎義歯に加わる最大垂直力は,いずれの食品においてもBTRが BTCよりも小さくなる傾向を示し,ニンジン,ピーナッツ,タクアンで有意差が認められ,軟性・弾力性食品であるカマボコでは有意差は認められなかった.各種食品破砕時に下顎義歯に加わる最大水平力には,頬側方向のニンジン,ピーナッツで有意差が認められたが,他の条件についてはBTRとBTC間に有意差は認められなかった.<br>結論:リンガライズドオクルージョンをブレードティースで構成する場合に,ブレード起始部の形態は食品破砕時に義歯に加わる垂直力と水平力に影響を及ぼすことが明らかとなり,BTRが BTCより小さな力で食品の破砕が可能なことが明らかとなった.

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参考文献 (53)*注記

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