ライデン所蔵資料等によるシーボルトの鍼灸研究に関する再検討

書誌事項

タイトル別名
  • A Re-examination of Siebold's Study on Acupuncture Based on Documents Held in Leiden
  • ライデン ショゾウ シリョウ トウ ニ ヨル シーボルト ノ シンキュウ ケンキュウ ニ カンスル サイケントウ

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抄録

従来,大鳥蘭三郎らの研究によってシーボルトによる鍼灸に関する言及が,彼の門人の蘭訳文献に依拠するものであること,またその蘭訳の原著が石坂宗哲の鍼灸文献『知要一言』であることは知られていた。しかし,シーボルトが門人美馬順三にその蘭訳を依頼したのは『知要一言』刊行以前のことであり,先行研究では蘭訳の際の底本までは特定できていなかった。今回,著者の調査によって,ライデン大学図書館に所蔵される石坂宗哲の鍼灸書が,シーボルトの江戸参府の際に石坂宗哲が自ら書写して贈った自筆稿本であり,蘭訳の際の底本となった文献であることが分かった。また国立民族学博物館に所蔵されるシーボルト旧蔵にかかる「九鍼」と「微鍼」も,石坂宗哲から贈られたものである可能性が高いことを論じた。

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参考文献 (7)*注記

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