ヒトの非けいれん性てんかん発作を察知し、患者を介助する犬の一例‐てんかん患者に対する介助犬の意義とその普及に向けての一考‐

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タイトル別名
  • A Dog That Can Recognize Non-convulsive Epileptic Seizures and Provide Assistance to the Owner -The Value and Dissemination of Service Dogs for Patients with Epilepsy-

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抄録

34歳女性、小児期発症の難治性側頭葉てんかん患者。週に1回以上の非けいれん性の複雑部分発作を認めるが、4年前より飼い犬が常に患者の顔を見つめ、発作が起きると素早く患者の周りを飛び跳ね、吠え、患者を気づかせようとするようになった。犬の行動で家族は発作に気づき駆けつけ、危険を回避できた。犬がヒトの相貌変化のうちの笑顔の認識が可能であることが報告されているが、患者の発作時の相貌変化も識別できる可能性があると思われる。欧米では、このような犬の特徴を生かしたてんかん患者を介助する犬が存在し、社会に受け入れられ、患者の社会参加を含めたQOLの改善に貢献している。我が国でもこの種の介助犬の導入が望まれるが、その際の問題点についても述べた。<br>

収録刊行物

  • てんかん研究

    てんかん研究 29 (3), 490-494, 2012

    一般社団法人 日本てんかん学会

参考文献 (23)*注記

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