マレック病の病理発生と防疫対策上の問題点

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タイトル別名
  • Pathogenesis and Vaccinal Problems of Marek's Disease
  • マレックビョウ ノ ビョウリ ハッセイ ト ボウエキ タイサク ジョウ ノ モンダイテン

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抄録

マレック病(MD)は,ヘルペスウイルス科に属するMDウイルス(MDF)に起因し,リンパ系細胞の腫瘍性増殖を主微とする鶏の病気である。MDは1960年代に世界各国で,養鶏産業上最も被害が大きい病気であった。1970年以降いくつかのMDワクチンが開発応用され,MDの被害は激減し現在にいたっている。しかし,現行ワクチンでは十分に防御しきれない強病原性ウイルスの出現が問題となっている。MDVはワクチンで免疫された鶏にも感染し,リンパ球に潜伏して終生持続感染する。潜伏感染細胞の一部は腫瘍化の転帰をとる。ワクチンは,MDVの憎殖とMDの発生を低減するが,完全に抑えることはできない。MDの発病およびワクチン効果には多様な要因が関係しており,それらを理解し防疫対策を講ずることが大切である。

収録刊行物

  • 鶏病研究会報

    鶏病研究会報 47 (4), 211-222, 2012-02

    つくば : 鶏病研究会

参考文献 (105)*注記

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