腹部刺創に伴う腰動脈損傷の1症例–腹部刺創患者に対する経カテーテル動脈塞栓術の有用性–

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  • A CASE REPORT OF AN ABDOMINAL STAB WOUND EFFECTIVELY TREATED BY ANGIOGRAPHIC EMBOLIZATION

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抄録

<p> 患者は48歳の女性, 自傷による腹部刺創である. 循環動態は安定しており, 刺創部の腹膜は穿通していたが腹膜炎徴候はなかった. 造影CT検査にて後腹膜血腫と大動脈分岐部の造影剤漏出像を認め, 経カテーテル動脈塞栓術 (以下TAE) 後に開腹手術を行う方針とした. 責任血管である左第3, 4腰動脈にコイル塞栓術を施行した後開腹術を施行したが, 修復を要する臓器損傷はなく不必要開腹であった. 血管損傷を伴う腹部刺創患者に対するTAEは報告例が少なく, その治療的意義に関しては明らかではない. 本症例は, TAEが腹部刺創患者の一治療手段となりうることを示唆している.</p>

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