当科における小児先天性中耳真珠腫手術例の臨床的検討

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  • Clinical Study of Congenital Middle Ear Cholesteatoma: Experience of 23 surgical cases

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抄録

先天性真珠腫は小児期に見つかることの多い疾患である。後天性真珠腫と異なる特異的な局在や進展経路をとることがあり、術式の選択に関して今までにさまざまな報告がなされている。今回我々は当科における最近11年間に手術を行った23例23耳を対象にその臨床像と手術術式について検討をおこなった。<br>臨床像の検討にはPotsicらが提唱するstage分類を用い、stageごとに患者の受診年齢や真珠腫の局在、形態、手術術式および成績などについて臨床像の検討をおこなった。<br>検討の結果、stageが進むほど受診年齢が高く、鼓膜所見により透見される部位は後方のものが多く、open型の割合が多くなる傾向がみられた。また、stageが進むほど段階的鼓室形成術とした症例が多くなり、真珠腫の遺残率も高かった。さらに、先天性真珠腫に特徴的な前方型の摘出方法についても検討をおこない、最近施行しているより耳小骨連鎖に侵襲性の低い術式についても報告した。

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