コーンビームCTを用いた側頭骨・鼻副鼻腔画像診断

  • 小川 洋
    福島県立医科大学会津医療センター準備室

書誌事項

タイトル別名
  • 他領域からのトピックス 第112回日本耳鼻咽喉科学会総会ランチョンセミナー コーンビームCTを用いた側頭骨・鼻副鼻腔画像診断
  • タ リョウイキ カラ ノ トピックス ダイ112カイ ニホン ジビ インコウ カガクカイ ソウカイ ランチョンセミナー コーンビーム CT オ モチイタ ソクトウコツ ・ ハナ フクビコウ ガゾウ シンダン
  • [Imaging diagnosis of the temporal bone and nasal-paranasal sinuses using cone-beam CT].

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抄録

頭頸部領域において使用頻度の高い画像検査法にcomputed tomography (CT) がある. 最近のCTはmultidetector-row CT (MDCT) が普及し, 画像診断の精度が飛躍的に向上した. このような全身型汎用CTが開発されている中でコーンビーム (cone beam) とフラットパネル (flat panel) を応用した小照射野に限定したCTが2000年頃から歯科, 頭頸部領域に臨床応用されてきた. これらのCTではX線管からエックス線をコーン状 (円錐状) に投影することからコーンビームCT (CBCT) と呼ばれている. 現在臨床応用されているCBCTはX線照射野を限定すること (小さくすること) で臨床応用可能となっている. CBCTは限定した関心領域の撮影に特化することにより, 低被曝線量ながら, 高い空間分解能を持ち, 骨病変の描出に優れるX線像診断装置という位置づけを持つことになった. 本装置により側頭骨, 鼻副鼻腔, 顎顔面といった骨で囲まれた領域において低被曝で必要な画像が得られることは, われわれ耳鼻咽喉科医にとって有用性が高いX線診断機器として考えることができる. 医療機器の特性を理解し, 検査の目的に応じ適切な機器を用いて診断治療にあたることがわれわれの責任と考えているが, 本稿ではCBCTの特徴, 有用性と課題について解説する.

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