集中治療で救命し得た急性妊娠脂肪肝の1症例

• 橋本 雄一

  獨協医科大学越谷病院麻酔科

• 玉川 隆生

  埼玉医科大学総合医療センター産科麻酔科

• 齋藤 利恵

  埼玉医科大学総合医療センター麻酔科

• 福山 達也

  埼玉医科大学総合医療センター麻酔科

• 田村 和美

  埼玉医科大学総合医療センター産科麻酔科

• 照井 克生

  埼玉医科大学総合医療センター産科麻酔科

• 小山 薫

  埼玉医科大学総合医療センター麻酔科

• 宮尾 秀樹

  埼玉医科大学総合医療センター麻酔科

書誌事項

タイトル別名

• A case of acute fatty liver of pregnancy treated with life-saving intensive care

抄録

急性妊娠脂肪肝（acute fatty liver of pregnancy, AFLP）は妊娠後期に好発し，肝不全や腎不全を併発する母児共に死亡率の高い疾患である。症例は，43歳，女性。2経妊，1経産。妊娠36週時に，黄疸，嘔吐，乏尿を認め，近医より搬送された。入院時に肝不全，腎不全，disseminated intravascular coagulation（DIC）を認めたため，緊急帝王切開にて児を娩出した。術後母体はICUに入室し，入室1日目にAFLPの診断目的で肝生検を施行したが，生検後に大量出血を起こした。出血に対しては，肝動脈塞栓術，凝固因子製剤投与，大量輸血療法を施行した。腎不全に対しては持続血液濾過透析を施行し，母児ともに良好な転帰を得た。肝不全を合併しているAFLP症例では，凝固能の改善を待ってから肝生検を施行すべきである。

収録刊行物

• 日本集中治療医学会雑誌

  日本集中治療医学会雑誌 19 (1), 71-74, 2012

  一般社団法人 日本集中治療医学会

キーワード

• acute fatty liver of pregnancy
• liver biopsy
• multiple organ failure

詳細情報

• CRID: 1390001204445896448
• NII論文ID: 10030288245
• NII書誌ID: AN10474053
• DOI: 10.3918/jsicm.19.71
• ISSN: 1882966X
• ISSN: 13407988
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2012121459
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可