ICUにおける鎮痛・鎮静に関するアンケート調査

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  • A survey of analgesia and sedation in Japanese intensive care units

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抄録

【目的】ICUにおける鎮痛・鎮静の実状と課題を明らかにする。【方法】日本集中治療医学会専門医研修施設(219施設)に対して,2009年6月1日~30日の1ヶ月間にICUに入室したすべての成人症例の各種呼吸管理における鎮痛・鎮静と評価法の記載を依頼した。【結果】97施設から回答があった(回答率44%)。気管挿管,気管切開下の人工呼吸症例は,フェンタニル持続静注とプロポフォール持続静注が最もよく用いられており,筋弛緩薬の使用頻度は気管挿管下の症例で11%,気管切開下の症例で8%であった。非侵襲的人工呼吸症例では,デクスメデトミジンが最多であった。自発呼吸のみで管理された症例の38%,64%はそれぞれ鎮痛薬,鎮静薬を投与されていなかった。鎮痛は看護師による総合的な評価,鎮静はRichmond Agitation-Sedation Scaleによる評価が主であった。鎮痛薬の使用,1日1回の鎮静薬の中止・減量の実施,せん妄の評価は十分ではなかった。【結論】わが国のICUでの鎮痛・鎮静は,いくつかの課題はあるが,おおむね良好に行われている。

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