激しい回転性めまいと嘔吐で発症した不全型Ramsay-Hunt症候群の1例

• 中村 康子

  防衛医科大学校小児科

• 松本 浩

  防衛医科大学校小児科

書誌事項

タイトル別名

• A Case of Atypical Ramsay-Hunt Syndrome who Presented with Severe Vertigo and Vomiting

抄録

 耳痛で発症し, その後激しい嘔吐, 回転性めまいおよび耳介帯状疱疹を生じた6歳女児. 経過中に顔面神経麻痺を伴わなかったため不全型Ramsay-Hunt症候群と診断した. 水痘ワクチンの接種歴があったが, 水痘罹患歴はなかった. 急性期血清の水痘・帯状疱疹ウイルス (VZV) 抗体価はIgM陰性, IgG陽性であった. 耳介水疱液のVZV-DNAについてSNP解析を行い, 野外流行株由来と判明した. 水痘不顕性感染によるRamsay-Hunt症候群は稀ではあるが存在するため, 急激に発症した回転性めまいの原因として, Ramsay-Hunt症候群も鑑別診断の一つに考える必要があると思われた.

収録刊行物

• 脳と発達

  脳と発達 44 (1), 66-68, 2012

  一般社団法人 日本小児神経学会

キーワード

• 回転性めまい
• Ramsay-Hunt症候群
• 水痘・帯状疱疹ウイルス
• 不顕性感染

詳細情報

• CRID: 1390001205517812352
• NII論文ID: 10030291360
• NII書誌ID: AN0020232X
• DOI: 10.11251/ojjscn.44.66
• ISSN: 18847668
• ISSN: 00290831
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2012118300
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可