ESD後49日目に遅発性穿孔を来たした早期胃癌の1例

  • 加藤 邦洋
    大阪市立大学大学院 医学研究科消化器内科学
  • 富永 和作
    大阪市立大学大学院 医学研究科消化器内科学
  • 永見 康明
    大阪市立大学大学院 医学研究科消化器内科学
  • 町田 浩久
    大阪市立大学大学院 医学研究科消化器内科学
  • 岡崎 博俊
    大阪市立大学大学院 医学研究科消化器内科学
  • 谷川 徹也
    大阪市立大学大学院 医学研究科消化器内科学
  • 渡辺 俊雄
    大阪市立大学大学院 医学研究科消化器内科学
  • 藤原 靖弘
    大阪市立大学大学院 医学研究科消化器内科学
  • 大澤 政彦
    大阪市立大学大学院 医学研究科診断病理学
  • 荒川 哲男
    大阪市立大学大学院 医学研究科消化器内科学

書誌事項

タイトル別名
  • A CASE OF DELAYED PERFORATION OF A GASTRIC ULCER INDUCED BY ENDOSCOPIC SUBMUCOSAL DISSECTION FOR EARLY GASTRIC CANCER

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抄録

症例は64歳,男性.胃潰瘍治療後の経過観察中,胃体下部前壁に早期胃癌を指摘されESDを施行した.粘膜下層には線維化が認められたが,筋層に切り込むことなく切除し得た.ESD後にproton pump inhibitor(PPI)を3週間処方し症状なく経過していたが,PPI中断後28日目(ESD後49日目)に消化管穿孔を起こし緊急手術となった.病理組織標本では修復機転の所見があるにもかかわらず,ESD潰瘍は筋層にまで及び穿孔を来していた.潰瘍治癒の遷延化の原因として線維化を伴う病変であったことやPPIの中断およびPPIの効果が不十分であった可能性が考えられた.

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参考文献 (15)*注記

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