内視鏡で急性期を観察しえた特発性虚血性小腸炎の1例

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  • A CASE OF IDIOPATHIC ISCHEMIC ILEITIS OBSERVED WITH SINGLE BALLOON ENTEROSCOPY

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抄録

症例は78歳の女性.下腹痛・下痢にて入院し,入院翌日より血便・発熱を認めた.経肛門的シングルバルーン小腸内視鏡(SBE)を施行し,Bauhin弁から約10cmの終末回腸より口側約50cmにわたり,全周性潰瘍・びらん・粘膜脱落・粘膜橋を認めた.内視鏡下造影では,Kerckring襞消失,拇指圧痕像を認め,虚血性小腸炎と診断した.2週後にSBEを再検し,所見改善認めず,回盲部切除術を施行した.病理組織では,回結腸動脈の分枝に粥腫血栓性閉塞を認めた.急性期の特発性虚血性小腸炎を内視鏡的に観察した例はまれであるが,その診断的意義は大きく,若干の文献的考察を加え報告する.

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参考文献 (17)*注記

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