哺乳類シアル酸転移酵素の機能多様性

  • Takashima Shou
    The Noguchi institute, 1-8-1 Kaga, Itabashi, Tokyo 173-0003, Japan
  • Tsuji Shuichi
    Institute of Glycoscience, Tokai University, 4-1-1 Kitakaname, Hiratsuka, Kanagawa 259-1292, Japan

書誌事項

タイトル別名
  • Functional Diversity of Mammalian Sialyltransferases
  • ホニュウルイ シアルサン テンイ コウソ ノ キノウ タヨウセイ

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抄録

シアル酸は負電荷を有する酸性糖である。シアル酸転移酵素は、様々な生命現象において重要な役割を果たしているシアル酸含有糖鎖の合成に関与する酵素である。現在までに哺乳類ではシアル酸転移酵素スーパーファミリーに属する20種類の酵素が同定されている。これらのシアル酸転移酵素は、形成するシアロ糖鎖の結合様式の違いによって、以下の4つのファミリーに分けられる:β-ガラクトシドα2,3-シアル酸転移酵素(ST3Gal-I-VI)、β-ガラクトシドα2,6-シアル酸転移酵素(ST6Gal-I, -II)、GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素(ST6GalNAc-I-VI)、α2,8-シアル酸転移酵素(ST8Sia-I-VI)。各シアル酸転移酵素は哺乳類の複雑な生体システムにおいて、それぞれ固有の役割をもつ。この総説では、最近の研究によって明らかになった哺乳類シアル酸転移酵素の機能多様性について述べ、哺乳類が20種類のシアル酸転移酵素を必要とした理由を考察したい。

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参考文献 (255)*注記

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