体幹スタビリティ・エクササイズにより腹圧性尿失禁が改善した1例

  • 山本 泰三
    JAとりで総合医療センターリハビリテーション部

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Stress Urinary Incontinence Improved by Trunk Stability Exercise
  • 症例報告 体幹スタビリティ・エクササイズにより腹圧性尿失禁が改善した1例
  • ショウレイ ホウコク カラダ カン スタビリティ ・ エクササイズ ニ ヨリ フクアツセイ ニョウ シッキン ガ カイゼン シタ 1レイ

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抄録

腰痛と腹圧性尿失禁の改善目的で,体幹スタビリティ・エクササイズを行なった。一般的な骨盤底筋の収縮を指導したところ,呼吸を止めて,股関節の内転と伸展を強調されるのみであった。スリング・エクササイズ・セラピーにてリラクセーションさせた状態で,腹横筋を主動作筋とする臍引き運動は自覚できた。体幹スタビリティの初期段階は,骨盤底筋と腹横筋,横隔膜により腹腔内圧の調整にて提供されるので,腹横筋と骨盤底筋が共同収縮することを期待できる。体幹スタビリティ・エクササイズは,スリング・エクササイズ・セラピーにて,腰部形状を維持したままブリッジ活動ができように十分に補助を加えた段階から開始し,段階的に補助を減らし,その後に,下肢関節の運動を加えた2重課題を行ない,ブリッジ活動の難易度を漸増させた。腹圧性尿失禁を伴う患者に,体幹スタビリティ・エクササイズを行ない腹圧性尿失禁が改善したので報告する。

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参考文献 (28)*注記

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