Faciobrachial dystonic seizuresを呈した抗電位依存性カリウムチャンネル複合体(LGI-1)抗体関連辺縁系脳炎の1例

  • 村田 佳子
    (独)国立精神・神経医療研究センター病院精神科
  • 渡邊 修
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科神経内科・老年病学
  • 谷口 豪
    (独)国立精神・神経医療研究センター病院精神科
  • 梁瀬 まや
    (独)国立精神・神経医療研究センター病院精神科
  • 高木 俊輔
    東京医科歯科大学付属病院精神科
  • 中村 康子
    防衛医科大学校小児科
  • 渡辺 裕貴
    (独)国立精神・神経医療研究センター病院精神科
  • 渡辺 雅子
    (独)国立精神・神経医療研究センター病院精神科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Anti-voltage-gated Potassium Channel Complex (LGI-1) Associated Limbic Encephalitis Manifesting Faciobrachial Dystonic Seizures

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抄録

高齢発症側頭葉てんかんにおいて、健忘症、気分障害、睡眠障害、排尿障害、唾液分泌過多、低ナトリウム血症を認め、抗電位依存性カリウムチャンネル複合体(voltage-gated potassium channel:VGKC-complex(leucine-rich glioma inactivated1 protein:LGI-1))抗体陽性から、抗VGKC複合体抗体関連辺縁系脳炎(VGKC-LE)と診断した。本例は数秒間こみあげ息がつまる発作が1日100回と頻発し左上肢を強直させることがあった。Iraniらは、VGKC-LEの中で抗LGI-1抗体を有するものは、3~5秒間顔面をしかめ上腕を強直させるfaciobrachial dystonic seizures(FBDS)を報告しており、本発作は診断の一助となると考えられた。本例は、本邦において抗LGI-1抗体とFBDSの関連を指摘した最初の報告である。<br>

収録刊行物

  • てんかん研究

    てんかん研究 30 (1), 43-50, 2012

    一般社団法人 日本てんかん学会

参考文献 (36)*注記

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