横隔膜部胸膜より発生した石灰化線維性偽腫瘍の一例

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  • Calcifying fibrous pseudotumor of the diaphragmatic pleura: Report of a case

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抄録

症例は58歳の女性.健康診断の胸部X線で異常を指摘され来院した.胸部CTでは右の肋骨横隔膜角部に 4×2cm大の漸増性に造影される腫瘤影を認め,胸部MRI所見ではT2強調画像で著明な低信号を示し孤立性線維性腫瘍等を疑い,胸腔鏡下手術を施行した.手術所見で横隔膜部胸膜より発生した有茎性腫瘍を認めた.腫瘍は,病理検査所見では細胞成分の少ない線維性組織が主体で異型細胞は認めず砂粒状石灰化が認められ,免疫染色ではvimentinが陽性で,CD34,α-SMA,ALK-1は陰性であり,石灰化線維性偽腫瘍(Calcifying fibrous pseudotumor)と診断された.本症は稀な疾患ではあるが胸腔内腫瘍の鑑別の一つとして念頭に置くべき疾患と考えられた.

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