自己免疫疾患とmicroRNA

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  • microRNA in autoimmune disorders

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抄録

  蛋白をコードしていないnon coding RNAの一種で平均22塩基程度の長さを持つmicroRNAは様々なmRNAの3′非翻訳領域の相補的配列に結合し標的mRNAの安定性や蛋白への翻訳を阻害する事で遺伝子発現調節をしている.ヒトゲノムには理論上1000種類以上のmicroRNAが存在し,60%以上の遺伝子を制御しうると考えられている.近年の精力的な研究により,microRNAが多彩な遺伝子の発現を調節することで免疫システムを含む様々な生体活動において重要な働きをしていることが明らかになっている.本稿では特に関節リウマチ,強皮症および全身性エリテマトーデスをはじめとする自己免疫疾患におけるmicroRNAの関与に注目し過去の報告と独自のデータをもとに最新の知見をまとめた.<br>   各自己免疫疾患におけるmicroRNAの研究により,さらなる病態の解明や新規バイオマーカーあるいは新しい治療戦略の開発が可能となると考えられる.<br>

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