北海道における15年間のアカギツネ個体数の動向

  • 車田 利夫
    北海道環境科学研究センター道東地区野生生物室 現所属:様似町役場
  • 浦口 宏二
    北海道立衛生研究所生物科学部
  • 玉田 克巳
    北海道立総合研究機構・環境地質研究本部・環境科学研究センター自然環境部
  • 宇野 裕之
    北海道立総合研究機構・環境地質研究本部・環境科学研究センター自然環境部
  • 梶 光一
    東京農工大学大学院農学研究院

書誌事項

タイトル別名
  • Long-term population trends of red foxes (<i>Vulpes vulpes</i>) in Hokkaido, Japan
  • ホッカイドウ ニ オケル 15ネンカン ノ アカギツネ コタイスウ ノ ドウコウ

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抄録

1992年から2006年にかけて実施したライトセンサスの結果を用いて,南部を除く北海道の広域的なアカギツネ(Vulpes vulpes)の個体数の動向を分析した.網走,十勝及び根釧の各調査地域では,1990年代にアカギツネの相対密度指標値が約1/3にまで減少した.この個体数減少に対する捕獲や主要な餌資源である野ネズミ類の密度などの影響は検出できず,この時期に北海道のアカギツネに流行していた疥癬が個体数減少に関与したことが強く疑われた.一方,同じ疥癬流行地域にも関わらず,道北,上川及び日高では明確な相対密度指標値の減少傾向は認められなかったが,この原因は定かではない.<br>

収録刊行物

  • 哺乳類科学

    哺乳類科学 50 (2), 157-163, 2010

    日本哺乳類学会

参考文献 (24)*注記

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