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- 阪上 雅史
- 兵庫医科大学耳鼻咽喉科
書誌事項
- タイトル別名
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- Taste disorders in the practice of otolaryngology
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抄録
顔面神経の枝である鼓索神経は鼓膜後上方の裏面を走行しているので, 中耳手術では何らかの味覚障害が起こることが多い. 片側性罹患の場合, 鼓索神経を保存しても切断しても味覚障害は一過性であり2年以内に自覚症状が消失する. 両側性罹患の場合は, 最初の手術でできるだけ鼓索神経の保存に努めるのが望ましい. 扁桃摘出術では, 被膜剥離時に扁桃下極の舌咽神経舌枝を障害した時 (恒久的) や舌圧子による舌への圧迫 (一過性) によって味覚障害が起こるが, 頻度は少ない. ラリンゴマイクロサージェリーでは, 舌圧子の舌への圧迫によって味覚障害がおこるが稀である. 上記3手術前, 特に中耳手術前の患者説明に術後の味覚障害を含めた方がよい.
収録刊行物
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- 口腔・咽頭科
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口腔・咽頭科 25 (1), 17-22, 2012
日本口腔・咽頭科学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679403923328
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- NII論文ID
- 10030552554
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- NII書誌ID
- AN10235405
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- ISSN
- 18844316
- 09175105
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可