結腸穿孔をきたした重症急性膵炎の1例

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  • Acute Pancreatitis Associated with Colon Perforation –Case Report and Review of The Literature in Japan–

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抄録

結腸穿孔をきたした重症急性膵炎に対し,4回のpolysurgeryを行い救命しえた1例を経験した.症例は40歳,男性.腹痛を主訴に来院し,重症急性膵炎の診断下,保存的加療を行ったが,感染性膵壊死さらにはDIC,敗血症,ARDSをきたした.壊死膵切除・ドレナージ術を施行し,DICおよびARDSの改善を認めたものの,感染徴候は遷延した.術後93日目に行った留置チューブからの造影検査の結果,膵周囲膿瘍腔と横行結腸に瘻孔形成を認めた.膵の炎症は広範に周囲臓器へ波及し,左後腹膜に生じた膿瘍腔への経皮的ドレナージに加え,回腸人工肛門造設術やその後の瘻孔腸管の空置と横行-上行結腸端々吻合術など計4回の手術を要した.初回手術から退院まで261日を要したが,現在,栄養状態は良好に維持され,日常の生活に復している.

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参考文献 (22)*注記

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