小児気管支喘息長期管理におけるステップダウン時の呼気一酸化窒素による増悪の予測に関する検討

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  • Increase of exhaled nitric oxide predicts deterioration of asthma control after step-down of long-term medications in children with asthma

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抄録

【目的】気道炎症の指標となる呼気一酸化窒素(FeNO)が,小児喘息の長期管理におけるステップダウン(SD)後の増悪予想に有用であるかを検討した.<br> 【方法】定期通院中の喘息児のうち,臨床症状の安定後にSDした児43名(5~11歳)のSD前,SD時,SD後における小児喘息コントロールテスト(C-ACT),ピークフロー(PEF),FeNOを測定し,症状の変化との関係を解析した.<br> 【結果】43名中12名でSD後に症状の増悪を認めた.C-ACT値と%PEFは,増悪群ならびに非増悪群においてSD前後での有意な変動を認めなかったが,FeNOは増悪群においてSD前の値に比してSD時に有意に上昇していた(変化率:増悪群81.4±107% vs. 非増悪群-4.9±33%,p=0.015).<br> 【結語】臨床症状が安定している時であっても,FeNOが上昇傾向にある時にステップダウンすると,その後にコントロール状態が悪化する可能性が高いことが示唆された.<br>

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