学童期に学習困難や行動異常で初発した神経変性代謝疾患19例の検討

  • 本澤 志方
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科 東京都立東部療育センター小児神経科
  • 須貝 研司
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 赤池 洋人
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 中山 東城
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 富士川 善直
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 小牧 宏文
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 中川 栄二
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科
  • 佐々木 征行
    国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科

書誌事項

タイトル別名
  • Nineteen Cases of School-Aged Children with Degenerative or Metabolic Neurological Disorders Initially Presenting with Learning Difficulty and/or Behavior Disturbance

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抄録

 授業中に落ち着かない, 勉強についてゆけない等の学習困難で初発し, 神経変性代謝疾患と診断された19例 (副腎白質ジストロフィー ; ALD 4例, 歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症 ; DRPLA 5例, Sanfilippo症候群3例, 亜急性硬化性全脳炎 ; SSPE 3例, 若年型Gaucher病・若年型Huntington病・若年型異染性白質ジストロフィー・Leigh脳症各1例) を検討した. これらの症例においては経過中, 著しい成績低下や行動異常がみられ, まもなくけいれん, 性格異常, 退行が起こり, 頭部CT, MRI, 顔貌異常, 家族歴などが手がかりとなって確定診断に至った. <br> 学業不振や学校不適応を指摘された症例においては, 学習困難や行動異常が進行する場合には速やかに小児神経科受診をすすめるよう, 教育現場および医療現場に周知させることが重要である.

収録刊行物

  • 脳と発達

    脳と発達 44 (4), 295-299, 2012

    一般社団法人 日本小児神経学会

参考文献 (20)*注記

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