透析液温度が血液温度と穿刺側上肢の疼痛へ与える影響

• 宮田 誠治

  福徳永会さいきじんクリニック

• 齋木 豊徳

  福徳永会さいきじんクリニック

書誌事項

タイトル別名

• The influence of the dialytic fluid temperature on the temperature of blood and pain of the upper limb on needle prick
• トウセキエキ オンド ガ ケツエキ オンド ト センシガワ ジョウシ ノ トウツウ エ アタエル エイキョウ

抄録

透析患者は年々増加の一途を辿っており，透析療法の質の向上とQOLの向上が求められている．われわれは，透析中に発生する合併症の一つである穿刺側上肢の疼痛を緩和させる手段として透析液温度に着目した．まず，透析液温度の設定により体外循環中の血液温度がどの程度変化しているのかを検討した．次に透析液温度の設定を3週間ごとのクロスオーバーにて変化させ，透析液温度が穿刺側上肢の疼痛に与える影響について検討した．ダイアライザー通過後の血液温度は，透析液温度が36.0℃以下では低下し，36.5℃では不変，37.0℃では上昇していた．次に穿刺側上肢の疼痛は，透析液温度が36.5℃以上で有意に少なく，処置回数は透析液温度が36.0℃以上で有意に少なかった．本検討から，透析液温度の設定は，透析中に生じる穿刺側上肢の疼痛を緩和できる有効な手段であると考えられた．

収録刊行物

• 日本透析医学会雑誌

  日本透析医学会雑誌 45 (3), 255-259, 2012

  一般社団法人 日本透析医学会

キーワード

• 透析液温度
• 血液温度
• 穿刺側上肢疼痛

詳細情報

• CRID: 1390001204677638016
• NII論文ID: 10030813520
• NII書誌ID: AN10432053
• DOI: 10.4009/jsdt.45.255
• ISSN: 1883082X
• ISSN: 13403451
• NDL書誌ID: 023634379
• Web Site: http://id.ndl.go.jp/bib/023634379
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I023634379
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2012220277
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可