Approach to evidence-based aromatherapy: pharmacological effects of inhaled aromatic natural medicines

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  • 医療としての「アロマテラピー」の可能性を探る:吸入による芳香性生薬類の作用
  • イリョウ ト シテ ノ 「 アロマテラピー 」 ノ カノウセイ オ サグル : キュウニュウ ニ ヨル ホウコウセイ ショウヤクルイ ノ サヨウ

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補完代替医療のひとつに,香りを吸入することで精油成分のもつ薬理作用を利用し,心身の疾病予防や治療に応用するアロマテラピーがある.揮発性の高い化合物を気化状態で吸入すると,体内に吸収され,非侵襲的に生物活性を表すとされるが,天産物由来の成分探索や多様な効能に対する科学的なエビデンスの蓄積に乏しい.そこで,著者らは医療としての「アロマテラピー」の可能性を探るべく,記憶の影響を最小限にしたマウスの行動観察が可能な実験系を構築した.本評価系はオープンフィールドテストによるマウス運動量変化を観察するものであり,アロマテラピー材料の吸入による効果を簡便に検討することができる.次いで,香道に用いられる薫香生薬類の吸入効果について行動薬理学的に評価し,鎮静作用があることを報告した.さらに,得られた化合物群の構造活性相関研究に関する成果として,化合物中の二重結合の位置および官能基の有無によって鎮静作用が著しく変化することがわかり,活性発現に重要な構造を見出した.本成果は我が国古来の香道の有用性を示唆するだけでなく,経験知に基づく薫香生薬類の多くから新たな創薬シーズの発見が期待できる.

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