コミュニティ開発における小規模住民組織を単位とした開発手法の有効性に関する比較研究

書誌事項

タイトル別名
  • A Comparative Study on Efficacy of Community Development Based on Activities of Small Neighborhood Groups.
  • コミュニティ開発における小規模住民組織を単位とした開発手法の有効性に関する比較研究 : タイ・ソンクラー県・ガオセン地区の事例を主に
  • コミュニティ カイハツ ニ オケル ショウキボ ジュウミン ソシキ オ タンイ ト シタ カイハツ シュホウ ノ ユウコウセイ ニ カンスル ヒカク ケンキュウ : タイ ・ ソンクラー ケン ・ ガオセン チク ノ ジレイ オ オモニ
  • A Case Study of Kaoseng Community, Songkhla, Thailand
  • タイ・ソンクラー県・ガオセン地区の事例を主に

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抄録

「均等型」として示したボンガイ地区は、地区を区分して住民の小規模な組織化を行い、貯蓄活動や建設支援等に関しての意思疎通を図り、相互の競争的な意識化を図ることで、結果として集団的な住宅建設事業等の円滑な進行が可能となった。一方、「不均等包括型」のガオセン地区は、宗教の相違や生業による生活スタイルが混在しており、当初から改善型の開発整備を目的としていた。このため地区の社会構造、地域特性を維持しつつ、区分された小規模住民組織とブロックに個別の状況を包含することで、可能な事業を選択的に実行している。すなわち、「均等型」の場合は、再開発事業に際し、コミュニティを部分に区分し、競合関係を喚起することで全体の開発を可能にしている。一方、「不均等包括型」の場合は、改善型の開発に際し、コミュニティを部分に区分することで、個別の事情を組み込んだ柔軟な開発を可能としている。このように小規模住民組織の開発過程における位置づけは相互に異なる。しかし、いずれにおいても目的限定的ではあるが、合意形成と計画の実行性という点において小規模住民組織は、コミュニティ開発を推進するツールとして可能性を担保している。

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 47 (3), 1051-1056, 2012

    公益社団法人 日本都市計画学会

参考文献 (6)*注記

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