血液製剤によるHIV-HCV重複感染者の予後―肝移植適応に関する考察―

• 高槻 光寿

  長崎大学大学院医歯薬学総合研究科移植・消化器外科

• 江口 晋

  長崎大学大学院医歯薬学総合研究科移植・消化器外科

• 曽山 明彦

  長崎大学大学院医歯薬学総合研究科移植・消化器外科

• 兼松 隆之

  長崎大学大学院医歯薬学総合研究科移植・消化器外科

• 中尾 一彦

  長崎大学大学院医歯薬学総合研究科消化器内科

• 白阪 琢磨

  国立病院機構大阪医療センター

• 山本 政弘

  国立病院機構九州医療センター

• 潟永 博之

  国際医療研究センターエイズ治療・研究開発センター

• 立川 夏夫

  横浜市立市民病院

• 釘山 有希

  国立病院機構長崎医療センター

• 八橋 弘

  国立病院機構長崎医療センター

• 市田 隆文

  順天堂大学静岡病院消化器内科

• 國土 典宏

  東京大学大学院肝胆膵・人工臓器外科

書誌事項

タイトル別名

• Evaluation of portal hypertension and prognosis of patients with HIV/HCV co-infection through comtaminated blood product
• ケツエキ セイザイ ニ ヨル HIV-HCV チョウフク カンセンシャ ノ ヨゴ : カン イショク テキオウ ニ カンスル コウサツ

抄録

【背景】anti-retroviral therapyにより，HIV/HCV重複感染者の死亡の原因として，HCVによる肝疾患の割合増加に加え，非硬変性門脈圧亢進症の報告が増えている．【目的】本邦での血液製剤によるHIV/HCV重複感染者での門脈圧亢進症の実態を検証し，肝移植適応の再評価を考える．【方法】国内HIV診療主要4施設での血液製剤によるHIV/HCV重複感染者でChild分類Aの184例のデータを解析し，門脈圧亢進症の指標としての血小板数で生存率を比較した．【結果】HIV/HCV重複感染患者内では，血小板数数15万/μLの分類にて患者生存に有意差がみられた．同じChild分類Aで，HIV/HCV重複感染患者のなかで血小板数15万/μl未満の症例とHCV単独感染患者の症例と予後を比較したところ，HIV/HCV重複感染患者の予後は有意に不良であった．【考察】HIV/HCV重複感染患者はHCV単独感染患者よりも門脈亢進症進行例では予後不良で，Child分類Aでも肝移植待機リストへの登録を考慮しうると考えられた．<br>

収録刊行物

• 肝臓

  肝臓 53 (10), 586-590, 2012

  一般社団法人　日本肝臓学会

キーワード

• HIV/HCV重複感染
• 非硬変性門脈圧亢進症
• HAART
• 血友病
• 肝移植

詳細情報

• CRID: 1390282679769895296
• NII論文ID: 10031120960
• NII書誌ID: AN00047770
• DOI: 10.2957/kanzo.53.586
• ISSN: 18813593
• ISSN: 04514203
• NDL書誌ID: 024028284
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I024028284
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/kanzo/53/10/53_586/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2013028038
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可