甲状腺機能低下症の治療中に非定型副腎皮質機能低下症を発症した犬の1例

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タイトル別名
  • Atypical Hypoadrenocorticism and Hypothyroidism in a Dog
  • コウジョウセン キノウ テイカショウ ノ チリョウ チュウ ニ ヒテイケイ フクジン ヒシツ キノウ テイカショウ オ ハッショウ シタ イヌ ノ 1レイ

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抄録

8歳齢の避妊雌のパピヨンが,元気消失,食欲不振,急性の下痢を主訴に来院した.症例は10カ月前に巨大食道症を発症し,各種検査から甲状腺機能低下症と診断され,レボチロキシンナトリウム療法により改善していた.来院時,血液生化学検査にて低蛋白,低血糖などの異常を認めた.ACTH刺激試験にて,コルチゾール値は低値を示し,内因性ACTH濃度は高値を示した.本症例では副腎皮質機能低下症に多くみられる電解質異常を伴わないことから,非定型副腎皮質機能低下症と診断した.プレドニゾロンの治療により良好な経過が得られている.本症例は,免疫介在性の破壊をおもな原因とする二つの内分泌疾患を有することから,多腺性自己免疫症候群が疑われた.

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参考文献 (26)*注記

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