A群コクサッキーウイルス感染に伴う急性脳炎・脳症の3症例

  • 相崎 貢一
    国保松戸市立病院小児医療センター小児科 島田療育センターはちおうじ神経小児科
  • 津留 智彦
    国保松戸市立病院小児医療センター小児科
  • 奥村 恵子
    国保松戸市立病院小児医療センター小児科
  • 近藤 典子
    国保松戸市立病院小児医療センター小児科

書誌事項

タイトル別名
  • Three Pediatric Cases of Group A Coxsackievirus-Associated Encephalitis/Encephalopathy

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抄録

 A群コクサッキーウイルス感染に伴う急性脳炎・脳症の3例を経験した. コクサッキーウイルスA6が検出された4歳女児は, 第4病日に上半身の発疹を生じ, けいれんを発症した. 急速に心肺停止をきたし, 頭部CTで高度の脳浮腫を呈し, 死亡した. 神経学的後遺症を残した2例は, けいれん重積の抑制にバルビタール系薬剤を必要とし, 頭部MRIの拡散強調像で信号異常を呈した. 大脳皮質下白質に高信号域を認めた5歳女児は, けいれん重積型脳症であり, 両側海馬に高信号域を認めた2歳男児は, 傍感染性辺縁系脳炎・脳症と考えた. A群コクサッキーウイルスは, 小児の急性脳炎・脳症の原因ウイルスとして, 注意する必要がある.

収録刊行物

  • 脳と発達

    脳と発達 44 (5), 397-400, 2012

    一般社団法人 日本小児神経学会

参考文献 (19)*注記

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