十二指腸への広範な表層拡大進展と胆管, 膵管内進展を認めた乳頭部癌の1例

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タイトル別名
  • CARCINOMA OF THE AMPULLA OF VATER WITH SUPERFICIAL SPREAD ACROSS THE LOWER BILE DUCT, PANCREATIC DUCT, AND DUODENUM : A CASE REPORT

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抄録

症例は50歳代男性.肝機能障害を指摘され,精査目的で入院.MDCTで胆管拡張があり,下部胆管末端部に造影効果を有する腫瘤が認められた.十二指腸内視鏡では,下行脚に全周性に結節顆粒状の褪色調粘膜が広範囲に認められた.主乳頭は病巣のほぼ中央に位置し生検で腺癌が検出された.PTCSでは乳頭部から胆管内腔にポリープ様に突出する隆起性病変が認められた.乳頭部癌の診断のもと膵頭十二指腸切除術を行い,病理学的には,下部胆管,膵管上皮および十二指腸へ広範に表層拡大進展し,乳頭共通管部のみで一部Oddi筋周囲へ浸潤した高分化型腺癌であった.稀な肉眼形態を呈した乳頭部癌の1例を経験したので報告する.

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参考文献 (14)*注記

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